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「では、僕のターンだ」
雛岸さんがゆっくりとカードを引き、手札の1枚をマナチャージさせた。
これで、雛岸さんのマナは7。
あのカードが召喚出来るようになってしまった。
……だが雛岸さんがまず出したのは、別のクリーチャーだった。
「《ボルバルザーク・エクス》を召喚するよ」
ボルバルザーク・エクス
火/自然文明/7マナ/アーマード・ドラゴン/アース・ドラゴン/ハンター/6000
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分のマナゾーンにあるカードをすべてアンタップする。
スピードアタッカー
W・ブレイカー
7マナ払って出てきた赤と緑のドラゴン。
一瞬、《ボルシャック・ウルフェウス》が出てないでラッキーだと思った。
だが効果テキストを確認した直後に、その気持ちは真逆の驚愕へと変わった。
「マ、マナを全てアンタップ!?」
「そうだよ。これで僕は今タップしたマナをもう一度使用できるんだ」
雛岸さんは俺の言葉に頷くと、マナを縦向きに直さずに再び召喚した。
……2体目の《ボルバルザーク・エクス》を。
当然、またマナはアンタップされる。
2体もクリーチャーを出したのに、雛岸さんのマナは1枚も減ってはいなかった。
な、何てスペックを持ったクリーチャーなんだ……っ!
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