頭角のドラゴン

23/33
前へ
/414ページ
次へ
「では、僕のターンだ」 雛岸さんがゆっくりとカードを引き、手札の1枚をマナチャージさせた。 これで、雛岸さんのマナは7。 あのカードが召喚出来るようになってしまった。 ……だが雛岸さんがまず出したのは、別のクリーチャーだった。 「《ボルバルザーク・エクス》を召喚するよ」 ボルバルザーク・エクス 火/自然文明/7マナ/アーマード・ドラゴン/アース・ドラゴン/ハンター/6000 マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。 このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分のマナゾーンにあるカードをすべてアンタップする。 スピードアタッカー W・ブレイカー 7マナ払って出てきた赤と緑のドラゴン。 一瞬、《ボルシャック・ウルフェウス》が出てないでラッキーだと思った。 だが効果テキストを確認した直後に、その気持ちは真逆の驚愕へと変わった。 「マ、マナを全てアンタップ!?」 「そうだよ。これで僕は今タップしたマナをもう一度使用できるんだ」 雛岸さんは俺の言葉に頷くと、マナを縦向きに直さずに再び召喚した。 ……2体目の《ボルバルザーク・エクス》を。 当然、またマナはアンタップされる。 2体もクリーチャーを出したのに、雛岸さんのマナは1枚も減ってはいなかった。 な、何てスペックを持ったクリーチャーなんだ……っ!
/414ページ

最初のコメントを投稿しよう!

132人が本棚に入れています
本棚に追加