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「さぁ行くよ! 今度は《ボルバルザーク・エクス》でW・ブレイク!!」
「く……っ!」
雛岸さんが次の攻撃宣言をした。
今度こそ防衛手段がない俺は、ただ身構えるしかない。
その数瞬後、赤と緑の龍が雄叫びを上げると共に俺の残りのシールド2枚を一気に叩き割ってしまった。
俺は割れたシールドに当たるカードを確認する。
雛岸さんの残りのアタッカーは《ボルシャック・ウルフェウス》と《エンドラ・パッピー》。
2体を止められないと、俺は負ける。
(来てくれ…………っ!)
俺は強く願いつつ、そのカードたちを表向きにした。
「S・トリガー…………《ナルト・スパイラル》!!! 光のクリーチャー《ライデン》がいる為、雛岸さんのアンタップされている2体のクリーチャーを手札に戻す!」
そして来てくれた。
この場を凌げる、最良のトリガーが。
ナルト・スパイラル
水文明/5マナ/呪文
S・トリガー
相手は、バトルゾーンにある自身のアンタップされているクリーチャーを1体選ぶ。その後、バトルゾーンに自分の光または闇のクリーチャーがあれば、相手はバトルゾーンにある自身のアンタップされているクリーチャーをもう1体選ぶ。選ばれたクリーチャーを相手の手札に戻す。
「……やるね。必然的に残りのアタッカーである《エクス》と《エンドラ》が手札に戻り、僕はもう攻撃できないね」
雛岸さんは俺の詠唱した呪文に驚きつつも、すぐに処理をしてくれた。
ザワザワと観客である決闘騎士団の面々が騒ぎ出す。
「団長のあの猛攻を防ぎきるなんて……」
「ブロックにシノビ、S・トリガー……。ホントに第4のレベルなの……?」
そして、怜衣乃や光葉も声を上げてくれていた。
「良いぞーヒロっちぃ~!」
「行けるわよ、大輝っ!」
それらの声は俺にはとても心地良かった。
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