頭角のドラゴン

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「俺のターン! 行きますよっ、雛岸さん!!」 「……ああ、来たまえ海堂君」 俺はカードを引きつつ、雛岸さんに熱い視線を向けた。 雛岸さんも少しも焦った様子をせずにそれに応えてくれた。 このままでもトドメは倒せるけど、確実性を高める為に俺は新たなクリーチャーを召喚させた。 「《アクア・エボリューター》を召喚して、その上に《クリスタル・ランサー》を進化させる!」 アクア・エボリューター 水文明/2マナ/リキッド・ピープル/1000 自分の水の進化クリーチャーを召喚するコストを1少なくしてもよい。ただし、コストは1より少なくならない。 クリスタル・ランサー 水文明/6マナ/リキッド・ピープル/8000 進化-自分のリキッド・ピープル1体の上に置く。 このクリーチャーはブロックされない。 W・ブレイカー これでアタッカーは3体。 攻めきれる確率は格段に上がったハズだ。 「《クリスタル・アックス》でW・ブレイク!」 《アックス》のカードを横向きにした直後、その手で続けて《ジェスタールーペ》に手を載せた。 雛岸さんのシールドは残り2枚。 さっきの攻撃が通れば、そのまま《ルーペ》で止めに行けるからだ。 だが…… 『チッ…………大輝、トリガーだ!』 シールドを斧で叩き割ったアックスが突然声を上げた。 その直後、雛岸さんが割られたシールドの1枚を前に出してきた。 「《ホーリー・投げる・バナナ》だよ。これで海堂君のクリーチャーは全てタップだ!」 ホーリー・投げる・バナナ 光文明/3マナ/呪文 S・トリガー バトルゾーンにある相手のクリーチャーを1体選び、タップする。その後、バトルゾーンにある自分のハンター1体につき、バトルゾーンにある相手のクリーチャーを1体選び、タップする。 「っ!?」 雛岸さんの発動したカードを見て、思わず息が止まった。 何故ならそれは俺が発動した《ナルト・スパイラル》と同様に、相手クリーチャーを複数体止められるS・トリガーだからだ。
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