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「ターンエンド……」
攻撃するクリーチャーがいなくなってしまった俺は、ターンを終えざるを得なかった。
『……終わったか』
「そうだな……」
もうシールドがない俺には防ぐ手段は残されていない。
俺は息を吐きながら、上を向いた。
「やっぱ強いなー……これが、決闘騎士団なんだな……」
俺がそう呟いた後に、前方の方から最後の宣言が聞こえてきた。
「僕のターン、《聖竜ボルシャック・ウルフェウス》でトドメだっ!」
その言葉を聞いた《ボルシャック・ウルフェウス》は、その手に握りしめた青色の大剣を高く振り上げ……
丁度、俺を真っ二つにする位置でそれを振り下ろした。
それが最後の一撃となり、この決闘は終了した。
──
───
────
「いやー強かったです、雛岸さん」
「いやいや、君もスゴく強かったよ。あのトリガーが来なければ負けてたしね」
「そんなの俺だって、そうですよ」
決闘終了後、俺は雛岸さんと手を取りながらそんな会話をした。
その直後だった。
決闘騎士団の面々から称賛と喝采の拍手が鳴り響いたのは。
「あ……?」
「ふふっ、彼らも君を認めてくれたみたいだね」
俺がその拍手に戸惑っていると、雛岸さんが笑顔でそう言ってくれた。
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