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(昼矢視点)
夕焼けが空を紅く染めている頃、オレは以前とは別の研究施設のコンピュータールームに忍び込んでいた。
「なるほどな……。オレ達だけじゃなかったのか」
そこのモニターに表示されているものを眺めながら、オレは呟いた。
画面にはオレの《死海竜ガロウズ・デビル・ドラゴン》や大輝のあのカードの様な『世界に1体しか存在しないクリーチャー』のリストが表示されている。
そのカードの所持者や作成時刻(そのカードが誕生した瞬間)が載っていて、自分たちだけがそれを所持しているのでは無かった事を知り……更にもう一つの事実に気付いた。
「このリストのメンツのほとんどが決闘騎士団に加入している、か」
リストに表示されている人物一人一人を調べた結果、9割以上の人物が決闘騎士団を入っているという事だ。
決闘騎士団に関しても調べてみたが、何とも怪しいものだった。
決闘騎士団自体は以前から存在している。
始めはエリートのみを採用し、外部のお偉いさんや親御どもに良い顔を見せるだけのパフォーマンス集団だった。
だが数日前から、それが変わりつつある。
一部のエリートが退団させられ、例の『世界に1体のみのクリーチャー』を所持している者を残した。
そして今日、ついにエリートではない2人の人物が加入した。
「大輝と……あの生意気な金髪……。ったく、あの年齢不詳のババアは何を考えてヤがる」
オレはライバルと知り合いの名前を呟きつつも、決闘騎士団の責任者で2人を引き込んだ本人である富片粧菜都市長を悪態づいた。
「…………そして、大輝」
続けて、オレはリストに表示されている大輝の名前を睨んだ。
その隣に並んでいるのは《クリスタル・スーパーパラディン》だ。
「テメェ『だけ』───どうしてサイキック・クリーチャーじゃねェんだ……。──テメェは、何者なンだ?」
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