132人が本棚に入れています
本棚に追加
/414ページ
「あちゃー……先生来ちゃったな。仕方ない、その話はまた後でな」
「うー……うん」
俺はそう言って、とても残念そうな小鶴の肩を叩きつつ、自分の席へと戻った。
「うんうん、今日は休み無しか!」
そう言って、教卓に手を置いて立っている俺たちの担任、春咲朱雀先生。
普通な長さの黒髪で、女性用の黒いスカートスーツを着ている、まぁ三十路ぐらいの、見た目は至って普通の教師だ。
けど性格に関しては、意外とフランキー。
1ヶ月立ちかけている今でも、俺はそのギャップ感に慣れかけてすらいない。
そんな俺の個人的な感想はさて置き、朱雀先生は相変わらず元気に話を進める。
「さすがは決闘者だね、代表決闘の日は休みが出た事がないね! ……あ、そろそろ発表の放送入るだろうから、ちょっとだけ静かにしててねー」
朱雀先生はそう言うと、教卓近くのパイプ椅子に座って読書を始めてしまった。
マ……マイペースですねぇ、相変わらず。
俺はそんな事を考えながら、素直に放送が始まるのを待つことにした。
最初のコメントを投稿しよう!