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……………。 ガラス張りの自動ドアをくぐると、そこはまた違う空気に包まれていた。 腕や脚に包帯を巻いてる人とか、松葉杖を使っている人とか、ナース服を着て患者さんと思われる人と並んで話しながら歩いている。 それらを見れば、ここが何なのかも理解出来た。 「病院、だったのか……」 夏騎は……ここに来ているのだろうか? いや、病院なら決闘都市内にあるし……わざわざここに来る理由はなさそうだけど── 「あら、決闘都市の学生さん? 長期休暇でもないのに、決闘都市から出ちゃっても良いの?」 周りを見渡しながら考えてた俺に、1人の看護師さんが話しかけてきた。 丁度いいと思った俺は、その人に聞いてみる事にした。 「あの……ここに俺と同じ制服姿のツンツン頭の生徒は来てないですか?」 名前を出しても分からなさそうなので、夏騎の特徴を説明して聞いてみる。 すると看護師さんはすぐに答えてくれた。 「あ、もしかして影井君の知り合い? 貴方たちも泣原さんのお見舞いなのね」 どうやらこの看護師さんは夏騎とは交流があったようだ。 それにしても聞いた事のない名前が聞こえてきた。 泣原……。 夏騎はそんな人のお見舞いに来ているのか。 「影井くんは泣原さんの病室にいるんですか?」 「ええ、そうよ。二階の一番奥の部屋が泣原さんの病室だからね」 小鶴が代わりに『泣原』の病室を聞き出していてくれた。 俺たちは看護師さんにお礼を言うと、その『泣原』の病室へと向かう事にした。 ……どんな人、なんだろう。
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