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自惚れる気はない。 でも……絵那のその言葉の意味は、俺には分かっていた。 分かっていたけど…… 俺はそれについて聞こうとはしなかった。 何故なら、 「絵那……俺は、お前と一緒に通いたい。お前だって、決闘都市に行ってみたいって言ってたじゃないか」 その理由を盾に、生きる可能性を捨てて欲しくなかったからだ。 ここで絵那の気持ちを確かめても、俺の理想のカタチにはならない。 「死ぬかもしれないって怖さは……絵那以外には、誰にも分からない。だから、俺の言葉に説得力なんてない」 だけど! 「……だけど俺は絵那に手術を受けて、病気を治して、一緒に学校に通いたいんだ!」 片想いとか、両想いかもしれないなんてのは、後で考えれば良いんだ。 とりあえず、今の俺は絵那に元気になって欲しい。 俺は、そんな想いを全て絵那にさらけ出した。 けれど絵那は少しも表情を変えずに黙り…… 目を閉じた。 「……すみません。……今日は……帰ってくれませんか……?」 その言葉には生気さえ感じなかった。
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