過去

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しかし、問題はそこからだった。 「……何で、起きないんだよ絵那……」 手術が成功を収めてから既に30時間が経過している。 なのに絵那は、未だに目蓋を閉じて規則的な呼吸を続けるままだった。 「手術、成功したんじゃないのかよ……」 絵那の身体に異常が無い事は、彼女の寝ているベッドの周りに置かれた様々な医療機器の表示で分かる。 あの医者も、「いつ目を覚ましてもおかしくないハズなのに」と言ってる。 なのに、絵那は目を覚まさない。 ……どうしてなんだ、絵那……っ! 「……ぅ」 俺がそんな歯痒い気持ち抱いている時…… ふと声が聞こえた。 ずっと待ち望んでいた絵那の声、 しかし様子がいつもと異なった。 「絵那……?」 「……め……。駄目……っ!」 突然、絵那の声が鋭いものに変わった。 顔をしかめ、苦しみ始めた。 「ど、どうした絵那っ!?」 「あ……あ、あああああああぁぁぁぁぁっ!!!」 そして絶叫してしまう。 突然の絵那の反応に、俺はパニクってしまいどうすればいいのか全く分からなかった。
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