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夏騎と小鶴か。 夏騎は昔からの付き合いだからデッキは分かるけど、小鶴は決闘してるのを見た事なかった。 丁度いい機会だな。 「俺もそれで良いよ。小鶴のデッキ気になるし」 俺が怜衣乃に乗るのを聞くと、夏騎と小鶴も頷いてくれた。 泣原さんのベッドの隣にテーブルを置き、そこに対面するように夏騎と小鶴が立った。 「全力で頼むぜ、小鶴」 「うんっ、影井君もね!」 二人はデッキをシャッフルしながら笑顔で喋りあった。 側でその様子を見ていると、隣の怜衣乃が俺に聞いてきた。 「ヒロっちはツキっちのデッキ分かってるんだよね? どんなのなの?」 身体を少し近付けてきた為、女の子特有の良い香りが鼻腔をくすぐってくる。 その感覚に意識が浸りかけたが、すぐに正気に戻り何とか返答する事が出来た。 「あっ……ああ、スグに分かるさ」 視線を二人に戻すと、遂に決闘が始まる所だった。 「「決闘っ!」」
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