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小鶴のターン。
彼女は手札から一気に2枚の呪文を詠唱した。
「《エナジー・ライト》と《ヘブンズ・ゲート》! 手札を2枚引いて、《シリウス》と《真実の名 ラララ・ライオネル》をバトルゾーンに!」
真実の名 ラララ・ライオネル
光文明/7マナ/エンジェル・コマンド/アンノウン/9000
ブロッカー
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、相手とガチンコ・ジャッジする。自分が勝ったら、自分の山札を見る。その中から、名前に《ヘブンズ》とある呪文を1枚選んですべてのプレイヤーに見せ、新しいシールドとして自分のシールドゾーンに裏向きにして加えてもよい。その後、山札をシャッフルする。
W・ブレイカー
先程、《サンダーバード》によって戻ってしまった《シリウス》と共に出てきたのは、ガチンコ・ジャッジというシステムにより能力の発動可否を判定するクリーチャーだ。
「行くよ、影井君っ」
「いつでも良いぜ」
ガチンコ・ジャッジはお互いのデッキトップのカードのコスト勝負を指す。
コストの大きい方が勝つ為……
「「ガチンコ・ジャッジ!」」
友梨:《白騎士の精霊アルドラ》12マナ
夏騎:《無敵巨兵グランダイバーX》7マナ
重量クリーチャーを扱う小鶴のデッキには有利なんだ。
案の定、小鶴はガチンコ・ジャッジに勝利できたので能力が発動した。
「デッキから《ヘブンズ》と名の付く呪文……《トゥルー・ヘブンズ》をシールドに加えさせてもらうね」
《トゥルー・ヘブンズ》か。
自分の場にエンジェル・コマンドがいれば、相手の非進化クリーチャーをシールドに送る事が出来るS・トリガーだ。
これで夏騎は攻める際に、余計に注意が必要になってしまった。
……一気に小鶴のペースになっちゃったな。
《ヘブンズ・ゲート》をくるくる使うだけで、こんなにも変わっちゃうんだな……。
小鶴のデッキの恐ろしさとプレイングの高さに、俺は軽く身震いをした。
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