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『これはスゴい!! 第7決闘者育成高等学校の海堂大輝選手、何ともテクニカルはプレイングで相手を翻弄し、敗北確実に見えた試合を巻き返したあああああ!!!』
立体映像が消えていくのと同時に実況者が熱狂的な声を上げた。
それを合図に観客全員が大歓声を上げた。
「よくやった、海堂ーーー!」
「エリート達に負けてないぞー!」
「かっこいいーーー!!」
そんな声も交じって聞こえてきた気がした。
その声にちょっと嬉しくなる。
『《スターGホーガン》を覚醒させる事が出来たのが、勝負の決め手だったな』
「…………ああ」
相棒からの声で、浮かれた気分から現実に戻った感じがした。
決闘台のバトルゾーンにまだ置かれたままの《時空のスター・G・ホーガン》を手に取る。
その裏はもう真っ白ではなく、《オーシャン・G・ホーガン》のテキストとイラストが描かれている。
「これは《クリスタル・スーパーパラディン》の時と同じ現象って事なのか……?」
元あるクリーチャーを新たなクリーチャーに書き換える能力。
もし、今回の現象が同一のものだとしたら……
あの都市長は、この現象を既に『知っていた』ということになる。
あるいは……彼女が引き起こしたのか、原因を知っているか、だ。
「……いずれにせよ、怪しさが増したって事だけどな」
『その通りだ』
俺はアックスと共にそんな結論を下し、決闘台を降りることにした。
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