女帝の実力

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決闘都市側のベンチへと戻ると、二人が立ち上がって出迎えてくれた。 「大輝にしては良い決闘だったわよ」 「やったじゃんヒロっちぃ! すっごい決闘だったよ♪」 少し照れ気味に顔を反らしながら素直じゃない褒め言葉をかけてくれる光葉と、豊かな2つの果実をこれでもかと揺らしながらはしゃぐ怜衣乃。 光葉がその隣にいるとしても、男の本能がその動体に視線を向けてしまう。 「……ふーん?」 それを察知してしまった光葉の表情が急激に冷めていく。 俺は慌てて弁解をした。 「いっ、いや光葉! 今のはその……っ、ち、違くてだな!?」 「何が違うのかしら。アタシにはよく分からないから、仔細説明して貰える?」 光葉は笑顔で答えてくれるが、纏う雰囲気に怒気と殺気が入り混じっているのがあからさまに感じ取れた。 か、回答によっては殺される……っ! 俺はその事実を悟り、どう返答すればいいのか必死に頭を回転させていると……。 「んも~! 嫉妬してるみっちゃん可愛すぎぃ♪」 我慢ならなかったらしい怜衣乃が光葉を背後から抱きついた。 当然、突然襲ってきた重量と衝撃に光葉がよろめく。 「うにゃあ!? ちょ、ちょっと何すんのよ! お……重い……っ!!」 驚きと怒りの言葉を向ける光葉に対し、怜衣乃は全く気にせず光葉の頭に顎を載せて恍惚の表情を浮かべていた。 「はぁ~。天使、みっちゃんは天使だよ~」 「訳わかんない事言ってないで離れなさい、よ!!」 俺はそんな微笑ましい2人の様子を眺めつつ、何とか話題が逸れた事に安堵の息をついた。 ……んまぁ光葉だって、ある方だとは思うけど。 怜衣乃が規格外なんだよな、反則的に。
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