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「では俺のターン。呪文、《スクランブル・タイフーン》を唱えさせてもらおうかな。5枚引いて3枚捨てる」
スクランブル・タイフーン
水文明/5マナ/呪文
カードを5枚まで引き、その後、自分の手札を3枚捨てる。
襟澤はまだ墓地肥やしを続ける。
《エマージェンシー・タイフーン》よりもドロー枚数も捨てる枚数も多く、手札と墓地がいっきに増える。
『これで《モールス》のG・ゼロ条件は満たしたな。恐らく、次のターンに仕掛けてくるな』
「次のターンか」
光葉をいきなり口説いた鼻持ちならない男子だが、次のターンに動くと分かると、ちょっと楽しみになってきた。
「アタシのターン。ドロー前に、《ランブル》の覚醒条件の為にカード名を宣言するわ。……そうね、《魔弾グローリー・ゲート》にでもしておくわ」
光葉はデッキを軽く掴むとカード名を口にした。
《ランブル》はカード名が関係してるのか。
「そしてデッキの一番下を公開して、宣言したカード名なら覚醒するわ。……デッキボトムは《ミラー怪人 ドテラバラ》。ハズレなら、カードを再びデッキボトムに戻してターン続行よ」
当てずっぽうだったカード宣言は当たるはずもなく、光葉は手に持って相手の方にも見えるようにボトムを見せていたデッキを、そのままデッキゾーンに戻した。
「本来は呪文やクリーチャーの能力でボトムに置かれるカードを覚えて、覚醒を狙うって感じなのかな」
『だろうな。オマケに勘で宣言して外しても、次のターンに確実に覚醒出来るな』
俺とアックスは《ランブル》の考察を客観的にしてみる。
《時空のスター・G・ホーガン》より簡単そうだなぁ。
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