デュエマで埋め尽くされた街

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決闘都市(けっとうとし)と呼ばれている街。 本当は『霧原(きりはら)』って地名があるんだけど、みんながそう呼んじゃってるから、もう付近の駅名も『決闘都市前』ってなっちまってる。 ここはデュエマ───デュエルマスターズを研究・実験する機関が密集している街。 一応、「デュエマを後世に広く伝える」為っていう名目で、多くの学校、つまりは教育機関があるけど、それも一種の実験な気がしてならない。 けど、この街は外の街より科学技術がちょっぴり良いから、学生デュエリストなら誰でも憧れる街だ。 そして、今まで決闘都市の事を紹介してた俺、海堂(かいどう)大輝(ひろき)は、この決闘都市に住んでいる学生の1人だ。 『早く起きろ、大輝!』 な、何だよ……せっかく良い所だったのに……。 俺は、すぐ頭上から聞こえてきた声に従って、今まで横になっていたベッドから起き上がった。 そして、その声の主───俺のすぐ隣に移動した『半透明で青色のゴツゴツとした生き物』に向けて言った。 「今日、何かあったっけ? ───アックス」 そう、クリスタル・アックス。 先程の半透明の生き物と言うのは、デュエルマスターズのクリーチャー、《クリスタル・アックス》なんだ。 アックスもとい、半透明のクリーチャーは、自分たちの事を『精霊』と呼んでいるので、俺もそう把握している。
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