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その後のオレは聖マリナンテ学園にも、寮にも居る気になれず、サボって決闘都市内をほっつき歩いていた。
そんな不良生徒をマリナンテで置き続けるわけもなく、気付けば今の第4決闘者育成高校に落とされてたってワケだ。
(オレはまたあの時みてェに……このクソ野郎に負けちまうってのかよ!!)
オレは想起を終えて現実の状況へと引き戻される。
このダイレクトアタックを喰らえば終わっちまう。
そんな時、声が聞こえた。
『──まだ、吾の力を行使しておらぬ』
何だ……と突然の乱入者の声に驚きつつも、その方向へと視線を向ける。
そこに居たのは《ガロウズ・セブ・カイザー》のカード。
そいや、こいつの攻撃時ドロー能力をまだ使っていない。
(だから何だってンだ……。引いたってどうせオレの負け──)
ヤケクソにカードを引く。
が、ドローカードを確認したオレは目を丸くした後に……笑った。
「ククッ」
「何がおかしいんだい昼矢くん? 2度目の敗北を前にちょっと変になっちゃったのかな?」
オレの様子疑問を持ったクソ野郎が話しかけてくるが、そんなもんは無視してオレは引いたばかりのカードをバトルゾーンに叩きつけた。
「ニンジャストライク《威牙の幻ハンゾウ》!! こいつで《キングオブギャラクシー》を-6000し破壊だ!!!」
威牙の幻ハンゾウ
闇文明/7マナ/デーモン・コマンド/シノビ/5000
ニンジャ・ストライク7
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、相手のクリーチャーを1体選ぶ。そのターン、そのクリーチャーのパワーは-6000される。
このクリーチャーが破壊される時、自分のマナゾーンに闇のカードがあれば、このクリーチャーのかわりに自分のシールドを1枚墓地に置いてもよい。
「ばっ、馬鹿な!! 《ガロウズ》で引き当てたのか!!」
さすがのエリート様も、この土壇場返しには驚いたらしい。
だがこれは現実だ。
ヤツの場にはもうアタッカーはいない。
「く……っ、《ミスディレクション》でシールドを増やし、ターンエンド……!」
クソ野郎は悔しそうに歯ぎしりをしながらターンを終わらせるしかなかった。
さぁ、オレのターンだ!
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