父の影と未知の力

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「やはり防ぎましたか。ワタクシのターンは終了です。精々足掻いてみて下さい、《デビル・ディアボロスZZ》は解除により除去を回避し、《ディアボロスZZ》はクリーチャー能力に選ばれない。今の海堂大輝様のデッキでこのカードを倒せるでしょうか?」 「……」 ターンを終わらせつつ、わざと《デビル・ディアボロスZZ》を解説してきた。 あいつの言う通り、俺のデッキは早期決着ビートデッキにシフトしたこともあり、あのカードの除去は困難だ。 きっと俺の心を折らせるために行ってきたんだろう。 でも、諦めるつもりはない。 絶対に勝ってやる! 俺は気合いを入れなおして、ドローの宣言をした。 「俺のターン、ドロー!」 デッキから飛んできたカードを確認する。 残念ながら、場を打開できる能力は持ち合わせていない。 でも、この能力ならまだチャンスはあるハズだ。 「《アクア・スーパーエメラル》を召喚だ。能力で手札を1枚シールドに置き、シールドから1枚を手札に加える」 アクア・スーパーエメラル 水文明/3マナ/リキッド・ピープル/2000 ブロッカー このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の手札を1枚裏向きにして、新しいシールドとしてシールドゾーンに加えてもよい。そうした場合、自分のシールドを1枚選び、手札に戻す。ただし、その「S・トリガー」は使えない。 シールドが0枚でないと使えない防御率カードである《革命の水瓶》をシールドに置き、シールドから別のカードを手札に加えた。 加わったカードもブロッカーだ。 ……よし、これで次の攻撃を防げるな。 「続けて《アクア・カスケード》を召喚。これでターンエンド」 アクア・カスケード 水文明/2マナ/リキッド・ピープル/ハンター/6000 ブロッカー このクリーチャーは攻撃することができない。 このクリーチャーのバトル中、バトルしている相手クリーチャーは破壊されない。 俺は《デビル・ディアボロスZZ》を睨みつつ、ターンを終わらせた。 解除持ちのサイキック・クリーチャーか……。 昼矢が使ってた《死海竜ガロウズ・デビル・ドラゴン》に似た名前の『リンク解除』ってのがあった気がする。 もしかして……あのカードも、決闘中に突然生まれたサイキック・クリーチャーってやつなのか!?
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