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「行くぜバトル! 《クリスタル・スーパーパラディン》であんたの最後のシールド2枚をブレイク! そしてこの時、能力でバトルゾーン上の全てのブロッカーをバウンスする!」
クリーチャーの能力で選ばれない《ディアボロスZZ》でも、効果範囲が全体になってるコレを避けることは出来ない!
その読み通り、再び《スーパーパラディン》の足元から湧き出た水により形成された、さっきの何倍をも大きい波が《ディアボロスZZ》を飲み込み、姿を消させた。
……よしっ! これであいつの切り札を倒したぜ!
俺はガッツポーズを決めて喜んだ。
「フッフッフ……ハッハッハッハッハ!!」
だが何故かフードの男は高笑いをしてきた。
何だってんだ?
「何がおかしい!? あんたの切り札を倒したんだぞ!」
俺が啖呵を切ると、相手は笑いを収めて話し始めた。
その表情はさっきまでの愉快なものとは違い、落胆を明らかに示していた。
「切り札、ですか。ワタクシはそんなこと、一度も口にしていませんよ。それよりも……ワタクシはガッカリです。貴方の力の象徴、《クリスタル・スーパーパラディン》がその程度とは……」
「何だと!?」
俺自身と、俺の信じたカードを馬鹿にするような発言をしてきて、俺は頭に血が上った。
でも逆にアックスは冷静に相手の言葉を分析していた。
「切り札ではない……? フィニッシャーに相応しいスペックのあのカードが……」
「簡単な話ですよ。サイキック・クリーチャーにのみ真価を発揮できる、貴方の出来損ないとは違い、
ワタクシの主が扱う超次元の力は──サイキック・クリーチャーだけではない、ということです」
フードの男はそう言うと、デッキからカードを手札に加え、新たなカードを場に出してきた。
(さっきの会話の間にシールドチェック等を済ませ、ターンは既に移っている)
「来なさい、ドラグナー。《龍覇グレンモルト》を召喚」
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