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紅蓮の鎧に身を包む、俺と同じくらいの体躯をした少年がバトルゾーンに現れる。
そんな未知のクリーチャーを見てまず反応したのは、俺たちの中で一番決闘に詳しい光葉だった。
「ドラグナー!? そんな種族聞いたことないわ!」
光葉も知らないカード、だって?
俺が分からない程度なら単純に知らないってだけなんだろうけど、決闘都市でも指折りの決闘者であるハズの光葉ですら知らないとなると……。
「能力により超次元ゾーンから火のドラグハードを出せます。よって4コストのドラグハート・ウエポン《銀河大剣ガイハート》を呼び出し、《グレンモルト》に装備!」
龍覇 グレンモルト
火文明/6マナ/ヒューマノイド爆/ドラグナー/4000+
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、コスト2以下のドラグハート1枚、または、コスト4以下の火のドラグハートを1枚、自分の超次元ゾーンからバトルゾーンに出す。(それがウエポンであれば、このクリーチャーに装備して出す)
バトル中、このクリーチャーのパワーは+3000される。
「ドラグ……ハート……?」
再び聞き慣れない単語を耳にして、俺は自分の予想が確定したことを悟った。
世界でも唯一、最先端であるサイキック・クリーチャーを作り出している決闘都市。
だがあの男は決闘都市ですら追いつけない未知の領域のカードを扱えるんだ……っ!
直後、サイキックと同様に相手の場に渦巻状の穴が開き、そこから一本の剣が出てきて、《グレンモルト》の目の前で地に刺さった。
《グレンモルト》がそれを引き抜くと、刀身の銀河を模した模様が棘のように刃から飛び出てきた。
「龍の心が封印された超次元の武器。それを扱えるのはドラグナーと呼ばれる龍の力を扱う技量を持ったクリーチャーのみ。──貴方の《クリスタル・スーパーパラディン》ではどうすることも出来ない、我が主の扱えるもう一つの超次元『ドラグハート』です!」
フードの男は優越感に浸っているのか、両手を広げながら言ってくる。
そしてその後、さっきみたいに落胆した表情のまま俺を睨みつけてきた。
「……我が主も量り違うのですねぇ。サイキックにしか対応出来ない海堂大輝様の力など恐れるまでもなかったではありませんか。
海堂氷薙の息子が聞いて飽きれます。──いえ、ここではIOと言った方が宜しいですかね?」
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