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《ガロウズ・セブ・カイザー》の姿に圧巻していた俺だったが、どうやらアックスは別のことに注目していたようだ。
『おい、大輝。あのクリーチャーのテキストをよく見ろ!』
「ん……?」
アックスにそう言われて、俺は決闘台のモニターに映されている《ガロウズ・セブ・カイザー》のテキストを読み……
読み、驚いた。
「『覚醒』が……ない!?」
サイキック・クリーチャーは両面印刷のカードであり、ある条件を満たす事で裏返せる。
これを『覚醒』と呼ぶのだが、
あのクリーチャー、《ガロウズ・セブ・カイザー》のテキストにはそれが一切書かれていなかったんだ。
「ククク……俺は、ターンエンドだ」
俺とアックスが疑惑を凝らしている時、先程とは様子が打って変わった昼矢がターンを終える宣言をしてきた。
そうだったそうだった。
今は決闘中だったんだ……。
俺は慌ててデッキトップに手を添えた。
「俺のターン、ドロー!」
勢い良くカードを引き、それを確認した俺は、
(よし、良いカードだ!)
そう確信した。
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