語られる過去の棘

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『そう言われてもな。俺からしても数日前に気付けばここに居たって感じだ。常にカードの外に出てるわけじゃないからな』 「そっか……」 数日前ってことは、俺とほぼ同じくらいにこの家に運ばれてきたってことだな。 俺がそんな風に頭の中で考えていると、今度はアックスの方が訊いてきた。 『ところで大輝。お前は光葉を探しに来たんじゃないのか?』 「っ! そ、そうだった!」 精霊との遭遇なんていう驚愕の出来事があってすっかり忘れてたけど、俺はいなくなっていた光葉を探しに菜季家を走り回ってたんだ。 俺が慌てて倉庫を出ていこうとすると、背後からアックスの声が聞こえてきた。 『どうやら光葉は遠い学校に進学することになったみたいだぞ』 「……え?」 ………………。 「決闘都市……ですか?」 「ええ、そうよ」 アックスに進学の件を聞いた俺は、椋葉さんに聞くことにした。 その時は用事で外出してたけど、使用人に頼んで帰ってきたら知らせるように頼んでおいたってわけだ。 それで3時間ほど後に戻ってきた椋葉さんに早速、光葉のことを聞いてみると決闘都市の聖ルチーク学園の中等部に進学したことを教えてくれた。 決闘都市のことは知っている。 確か、デュエル・マスターズの研究機関と養成学校が集結している独立した街だったハズだ。 そこに……光葉が……。
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