デュエマで埋め尽くされた街

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俺は、生まれながらにデュエルマスターズの精霊が見えることが出来た。 けど不思議な事に、俺以外は精霊が見えないらしい。 一度、ずっと昔に幼馴染みに聞いてみたけど、「見えないよー、何言ってるの?」と言われて、それ以来俺は他人に聞くのを止めた。 別にこの不思議な力が嫌いってわけじゃないけど、色々と言われるのは嫌だからな。 そんな事を考えている内に、アックスが俺に起こした用件を伝えてきた。 『今日は、30日だろ?』 「30日……30日……? ああっ!!」 初めは何言ってんか分からなかったが、ようやくその意味を思い出せた。 今日は俺の通っている学校で「代表決闘」と言うものがあるんだ。 月の最後の平日の日、ランダムに決められた2人の生徒が全校生徒の前で決闘する……というものらしい。 らしい、というのは今日は4月30日であって、1年生である俺からすれば初めての体験だからだ。 さて誰が決闘すんのかな、楽しみだぜ! 「急いで準備しなきゃなぁっ!」 今日の行事を思い出せた俺は、急いで学校へ向かう準備を始めた。 『ったく、楽しみなら忘れるなよな』 そんなアックスのツッコミは、聞こえないフリをしておいた。
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