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「ど、どうしてこれを俺に……?」
「貴方が対戦した昼矢丈さんは、サイキック・クリーチャーを扱う優秀な生徒です。その人に勝った貴方が資格を得られるのは当然ではありませんか?」
俺の驚きと共に言った質問に、都市長はサラッと答えた。
た、確かに……そう、なのか?
俺はそう思いながら、都市長からカードを受け取った。
「《時空のスター・G・ホーガン》……ですか」
表面のカード名を呟きつつ、裏を見てみると、
そこは真っ白だった。
「そのカードは、ついこの間開発されたばかりです。謂わば試験段階のカードなんです。裏面は、『貴方が創る』んですよ」
「裏面を……創る!?」
俺の様子を察して説明してくれた都市長の言葉に、俺はまたまた驚かせた。
「さて……渡すものも渡しましたし、それでは私はこれで。───良い返事を期待してますよ」
都市長は勝手にそう切り上げると、ベンツのドアが勝手に閉まり、勝手に発進してしまった。
そのベンツの後ろ姿を見送りながら、俺は受け取ったサイキック・クリーチャー《スター・G・ホーガン》をデッキケースに仕舞った。
そんな時、遠くから聞き慣れた声が聞こえてきた。
「あ、大輝ーー!」
少し頬を赤らめて、笑顔で駆け寄ってきたのは、聖ルチークのエースである光葉だった。
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