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それからしばらく、俺とアックスは不思議な出来事に首を傾げ合っていたが、
ふと気付いたアックスが『このままだと遅刻しそうだな』と言ってきたので、俺たちはこの出来事をとりあえず置いておく事にして、学校へ向かうことにした。
『もう頭は痛くないんだな?』
「ああ、むしろスッキリした感じがするかな?」
登校路を歩いている途中、アックスが俺を心配してくれたが、本当にもう何とも無かったので、笑って「心配いらん」って言っておいた。
それ以降、俺たちは黙った。
俺以外にアックスは見えないから、下手したら「一人言の激しいイタイやつ」になっちゃうからな。
そんな登校路の途中、俺が十字路を横切った瞬間、
「───クリスタル・アックス……」
横から声が聞こえてきた。
(《クリスタル・アックス》っ!?)
聞き間違いかもしれない。偶然かもしれない。
だが、俺は何かの予感を感じ、その正体を確かめる為に、その声の方向である、横の道の方に顔を向けた。
そこには、俺と同じ年代だろう、長い金髪の蒼い瞳をしている女の子が立っていた。![image=444021133.jpg](https://img.estar.jp/public/user_upload/444021133.jpg?width=800&format=jpg)
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