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「……やっぱり、男子の部屋って感じね」
「そういうもんだって」
部屋に入って、光葉が始めに言ったのがそれだった。
だって、光葉が上がってくるなんて予測できないし……。
分かってたら、可能な限りキレイにするって。
俺はそう考えつつ、今にあるテーブルに湯呑みを置いた。
「はい、お茶」
「え? ……あ、うん。ありがと」
少し戸惑った光葉だったが、すぐさま受け入れて、テーブルの前に正座した。
俺はその向かいで胡座。
脚が痺れるのはゴメンだし、自分の部屋でかしこむのもおかしい。
『一段落ついたようだし。表で話した続きと行こうじゃないか』
気を窺っていたらしく、そのタイミングでアックスが話を切り出してきた。
その為にウチに上げたわけだしな、当然だよな。
『俺が見えたのは今日が初めてか? 一応、俺も大輝が決闘を始めた辺りからずっといるんだけどな。』
すると光葉は、軽く頷きながら返答してくれた。
「そ、そうよ……って、それじゃぁアンタもまるで幼なじみみたいじゃない!」
(ハハッ……俺にとってはそうかも)
何しろ、幼少期からずっとだもんなー。と俺は心の中で考えていた。
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