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天佳さんは、まるで転校生の様に生徒からの質問を受ける事になった。
「怜衣乃さんは、ハーフなんですか?」
「ハーフとクォーターの間だから……よく分かんないかなー。両親は普通に日本人っぽい見た目だよ」
1人の男子生徒の質問をサラリと返答する天佳さん。
俺も昨日の事を聞きたくてウズウズしているんだが、ここで聞くのは注目を浴びすぎるしなぁ。
そんな事を考えている時、少し離れた席にいる小鶴が勢い良く席を立った。
「怜衣乃……ちゃん? 質問いいかな?」
「はいよー、どんと来なさいな!」
おずおずと声を出した小鶴に対し、怜衣乃はフレンドリーな感じで快諾した。
それで小鶴も安心したらしく、いつも通りの口調で質問をした。
「怜衣乃ちゃんは、決闘強いの?」
それを聞いた天佳さんは、目をキラリッと輝かせた。
「フッフ~ンッ! いい質問だよ♪
───それを確かめるには、決闘するのが一番じゃないかい?」
ニヤリと笑みを浮かべた怜衣乃の言葉を聞いた時、クラスの生徒全員が歓声の声を上げた。
……決闘か。
『良い機会なんじゃないか? 対戦相手となれば、昨日の事も聞きやすいだろ』
「あー……それもそうか」
アックスの提案に納得した俺は、すぐさま立ち上がった。
「俺が相手する! 決闘しようぜ天佳さんっ!!」
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