青い瞳の決闘者

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……………。 決闘用の決闘台は2つで1セットで向かい合うように並んでいる。 昨日の決闘場は、代表決闘で俺と昼矢の決闘を観戦するのが目的だったので、1セットしか並んでいなかった。 (オマケに遠くからでも見やすいように、決闘台同士の間が普段より空いていて、立体映像が大きく表示できるようにしている) けれど今日はそういうイベントが無い為、計8セットの決闘台がズラッと並んでいる。 俺と怜衣乃はその内に1セットのそれぞれの決闘台の前に立ち、その周りをクラスメイトが囲った。 「さて、準備はオッケーかなヒロっち?」 少しだけ離れた決闘台の所で、デッキを構えた怜衣乃が聞いてきた。 それを聞いた俺は、数刻前まで悩んでいた考えをひとまず心の奥底に押し込めて、返事をした。 「……あぁ! いつでも来い、怜衣乃!」 俺がそう声を出すと、怜衣乃は頷いた。 そして俺たちは、同時に山札から5枚を引いて、開始の掛け声を上げた。 「「決闘っ!!!」」 決闘台によるランダムシステムにより、先攻は俺となった。 1ターン目は互いにマナ溜めのみ。 俺は2ターン目から動き出した。 「うし、良いぞ! 《アクア・ベララー》を召喚っ!」 アクア・ベララー 水文明/2マナ/リキッド・ピープル/1000 自分の他のクリーチャーをバトルゾーンに出した時、いずれかのプレイヤーの山札の上から1枚目を見る。その後、そのカードを持ち主の山札の一番下に置いてもよい。 カードを決闘台のバトルゾーンにセットすると、決闘台の前に付いている立体映像プロジェクターにより、 人間の子供程度の大きさの、人形の水色クリーチャーが出現した。
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