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そうなると、再び神頼み、デッキトップに賭けるしかなくなる。
(……『アレ』さえ引ければ……っ!)
俺は自分のデッキに気持ちを込める様にしながら、
「俺のターン、ドロー!!」
カードを引いた。
これが、恐らくラストチャンス。
ここで決めれなければ、次のターンはさすがに怜衣乃がトドメを刺してくる。
俺は頬に汗を垂らしながら、横まで移動させていた腕を動かした。
真横に向いていたカードが徐々に俺の視界に入ってくる。
……………。
「……っ! 来た! 俺は《エボリューター》を2体召喚だ!」
ドローカードが都合の良いカードを引けた俺は、手札に持っていた同じカードと共にそれをバトルゾーンに置いた。
これで進化召喚は3マナ軽減される。
「そして1体目の《エボリューター》の上に《クリスタル・ツヴァイランサー》を、2体目の《エボリューター》に《クリスタル・ブレイダー》を進化!!」
「ちょっ、《ツヴァイランサー》!!?」
バトルゾーンに出現したばっかの《エボリューター》たちは、2本の槍を持った巨大な戦士と2個の盾を構えた大きな戦士に姿を変えた。
シールドがまだ1枚も割られていない怜衣乃も、さすがに危機感を覚えたようだ。
俺はそんな怜衣乃の様子を見ながら、指を差して宣言した。
「《ツヴァイランサー》でシールドをT・ブレイク!!」
俺のそんな宣言の後、《ツヴァイランサー》は怜衣乃に向かって突進した。
そして、その2本の槍は怜衣乃を守る青白いシールドを3枚も割った。
怜衣乃はスグさま割られた3枚のシールドを確認するが……どうやらS・トリガーはない様だ。
よし……後2枚……っ!
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