青い瞳の決闘者

28/33
前へ
/414ページ
次へ
そうなると、再び神頼み、デッキトップに賭けるしかなくなる。 (……『アレ』さえ引ければ……っ!) 俺は自分のデッキに気持ちを込める様にしながら、 「俺のターン、ドロー!!」 カードを引いた。 これが、恐らくラストチャンス。 ここで決めれなければ、次のターンはさすがに怜衣乃がトドメを刺してくる。 俺は頬に汗を垂らしながら、横まで移動させていた腕を動かした。 真横に向いていたカードが徐々に俺の視界に入ってくる。 ……………。 「……っ! 来た! 俺は《エボリューター》を2体召喚だ!」 ドローカードが都合の良いカードを引けた俺は、手札に持っていた同じカードと共にそれをバトルゾーンに置いた。 これで進化召喚は3マナ軽減される。 「そして1体目の《エボリューター》の上に《クリスタル・ツヴァイランサー》を、2体目の《エボリューター》に《クリスタル・ブレイダー》を進化!!」 「ちょっ、《ツヴァイランサー》!!?」 バトルゾーンに出現したばっかの《エボリューター》たちは、2本の槍を持った巨大な戦士と2個の盾を構えた大きな戦士に姿を変えた。 シールドがまだ1枚も割られていない怜衣乃も、さすがに危機感を覚えたようだ。 俺はそんな怜衣乃の様子を見ながら、指を差して宣言した。 「《ツヴァイランサー》でシールドをT・ブレイク!!」 俺のそんな宣言の後、《ツヴァイランサー》は怜衣乃に向かって突進した。 そして、その2本の槍は怜衣乃を守る青白いシールドを3枚も割った。 怜衣乃はスグさま割られた3枚のシールドを確認するが……どうやらS・トリガーはない様だ。 よし……後2枚……っ!
/414ページ

最初のコメントを投稿しよう!

132人が本棚に入れています
本棚に追加