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その後は彼女と完全に打ち解けた俺たち。
俺は明るい怜衣乃と接することで、1つの『道』が見えた気がした。
教室に戻っての後の授業中は、聞いてるフリをしながらずっとそれを考えていた。
そんなこんなで昼休み。
「大輝ー。一緒にメシ食おーぜ」
チャイムが鳴って、すぐさま夏騎が弁当箱を持って近寄ってきた。
いつもは、夏騎と(たまに友梨も加わる)食べるのが当たり前だ。
「海堂! 影井君! 私も入れて?」
「あたしもー」
オマケに友梨だけでなく、怜衣乃も輪の中に入ってきた。
けれど俺は、
「わりぃ、今日は3人で食ってくれ」
サッサと立ち上がり、自分の弁当箱を手に持ってその場を後にした。
もう少し、1人で考えたかったからだ。
だから後ろから聞こえてくる3人の声には、気にかけてやれなかった。
……………。
『どうした、大輝?』
結果。
「1人になる」ってのは無理だった。
アックスは常に俺の近くにいるもんな。
……まぁ、事情が分かってるアックスなら良いんだけどさ。
俺はそう思い、アックスに自分の考えを教えてみることにした。
「……決闘騎士団に入ろうと思うんだ」
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