頭角のドラゴン

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怜衣乃は少し驚いた後に、大きく頷いた。 「そっか、光葉ちゃんも……。うんっ、その通り今、《ドラヴィタ》はいないんだ」 『……どれくらいだ?』 精霊の事だから気になるのか、次に質問をしたのはアックスだった。 「えっと、こっちに来た直後ぐらいかな。元から寡黙で影が薄かったというのもあるんだけど、まさかいなくなっちゃうなんてねぇ~」 軽い感じで説明する怜衣乃だったが、その瞳は心配そうだった。 俺も相棒としての精霊がいる者として、その気持ちは分かる気がした。 ……………。 「それじゃ、アタシはここで」 「まったねー光葉ちゃん」 少し歩いたところで、バス停に到着した為に俺たちは光葉と別れた。 怜衣乃と2人で(アックスもいるけど)学園を目指すわけだ。 「いやー、ヒロっちは恵まれてるねぇ」 そんな時、怜衣乃がそんな事を呟いた。 「……どこが?」 「友梨っちといい、光葉ちゃんといい。でも何より本人が自覚してないトコかな~」 俺が疑問に疑問を返すと、怜衣乃は嘆息しながら返答してきた。 アックスは『うんうん』と頷いているので分かってるみたいだ。 何でそこで友梨が出てくるんだ?
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