プロローグ

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八雲「それにしても驚きねぇ」 雲井「何がだ?」 八雲「山の四天王の一人であるアナタが神になってるなんて」 雲井「あのなぁ、こっちはなりたくてなった訳じゃないっての 」 そうなのだ、彼はもともと妖怪でありその中でも頭一つ飛びぬけた強さを持つ妖怪であったのだ。 さてなぜ彼がこの村で神としているかと言うと、過去に何気なく立ち寄った村で村を騒がせた妖怪を倒してしまいなぜかその村人達は彼のことを妖怪の形を模した神だと勘違いされてしまいそれ以降この神社の神と崇められてしまったというわけである。 八雲「あの時言えばよかったじゃないの自分は妖怪だって」 雲井「俺だって何回も言ったさ、だが村の奴ら聞く耳ももちやしねぇ。それどころかさらに俺を敬う始末ホントいい迷惑だ」 八雲「その割にはずいぶんと長いことやっていたじゃない」 雲井「そのまま、ほっぽり出して居なくなったら後味悪いからな。ただそれだけだ」 八雲「あらあら、随分と優しいのね」 雲井「うるせい」 照れ隠しなのか持っていた杯をぐいっと煽る。 まぁ、それでも真っ赤になった耳は隠せていないのだが。
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