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『さて…そろそろ帰るぞ?』
瑠榎さんの言葉に綾さんが不満そうな顔をした。
『えぇ~。』
『沙綾…またすぐに会えるから。』
魁さんに慰められる綾さんが可愛かった。
微笑ましく見ていると、綾さんが走り寄ってきた。
『李遠ちゃん。また近い内に遊ぼうね?今度は私達の方で!』
「はい!必ず!!」
『綾ちゃんアドレス教えて?』
「わかりました。」
そう言い、携帯を取りだし綾さんと赤外線でアドレスを交換した。
それを見ていた妃那ねぇと銘ちゃんが叫ぶ。
『綾だけズルいわよ!李遠私にも!!』
「綾ちゃん私にも教えて!!」
そんな二人に、綾さんと笑いながら連絡先を交換した。
『ねぇ李遠ちゃん。何かあったら、いつでも連絡してね?櫂翔くんに言えない事でもね?』
「はい。ありがとうございます。」
しばらく話して、綾さん達は車に乗り込み帰っていった。
車が見えなくなるまで手を降っていると、櫂翔に呼ばれる。
「李遠、帰るぞ。」
「はぁい。」
返事をして櫂翔の腕に抱きついた。
「綾さん達と次会えるのは夏かな?」
「その前にでも連れていってやる。」
「本当?」
ニコニコしながら聞けば、櫂翔は頷いた。
櫂翔と熾遠と銘ちゃんと一緒に歩いて、溜まり場に帰ると、葵が拗ねていた。
「葵?どうしたの?」
「おいてかれた…瑠榎さん達の見送り行きたかったのに…。」
イジケている葵に熾遠が言う。
「起きないお前が悪い。どうせ近い内にまた会うからいいだろ。」
「その時は誘って下さいよ!絶対ですからね!!」
「はぃはぃ。」
真剣な葵に熾遠は適当に返事をして、ソファーに座った。
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