1836人が本棚に入れています
本棚に追加
/592ページ
櫂翔と手を繋いで登校したから、通学中にも注目を浴びていた。
靴を履き替えていると、熾遠、葵、侑哉さんにあった。
「李遠おはよ。」
「おはよ、熾遠、葵、侑哉さん。」
私が皆に挨拶していると、侑哉さんが櫂翔に話しかけた。
「櫂翔も最近ちゃんと朝から来るな。」
「李遠が起こすからな。」
「なるほど。いい目覚ましだな。」
「あぁ。」
そう話す二人に話しかける。
「櫂翔、私達教室行くね。」
「あぁ。また昼な。葵、今日は屋上だ。」
「はい。い~ちゃん行こう。」
「うん。」
そう返事をして葵と教室に向かった。
葵と一緒に教室に向かった為、女子からの苦情はなかったが、視線が痛かった。
葵は教室につくなり寝始め、私は何事もなく、授業を受けた。
お昼になりお弁当を持って、葵と一緒に屋上に行った。
屋上には既に櫂翔、熾遠、侑哉さんがいた。
「櫂翔、起きろ。」
熾遠が起こすと、櫂翔は不機嫌そうに起きた。
「あぁ?うるせぇよ熾遠。」
いつもより低い声で言った。
「相変わらず寝起き悪いな。…李遠、お前が起こせ。」
熾遠に頷き、櫂翔に近寄る。
「櫂翔、起きて?お昼だよ。」
そう言うと、抱き寄せられた。
皆の前で抱きしめられ、恥ずかしくなり、しっかり起こす。
「櫂翔!!」
「ん?なんだ李遠?」
起きていたのにわざと寝たふりをしていた櫂翔に言う。
「櫂翔、お弁当食べよ?」
「あぁ。」
そう言い離してくれた。
一部始終見ていた皆が驚く。
「…櫂翔が素直に起きた…。」
熾遠が呟いていたが、気にせずお弁当を広げて櫂翔に渡し食べ始める。
最初のコメントを投稿しよう!