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目を開けるとベッドの上だった。
…櫂翔と話してたはずなのに…。
そう思いながらベッドから起き上がり座った。
周りを見渡しても櫂翔がいなく不安になった。
トイレで言われたギャルの声が頭の中でしていた。
…従兄弟に抱かれてたんでしょ?
…穢れた身体でよく櫂翔さん達といられるわね。
…櫂翔さん達と交代で寝てるんでしょ。
無意識の内にポロポロと涙が流れてきた。
…どこからバレた?
…何であの人は知ってるの?
…櫂翔が…側に居ないのは、私が汚いから?
そういう考えと同時に思った。
…私は…いつからこんなに弱くなったんだろう…。
中学の時に言われた事はあったけど、無視できてた。
あの頃は熾遠を探したくて、気を張ってたいたから平気だったのかな?
涙を流しながら、そう考えていると、寝室のドアが開いた。
ドアの方を見て見たいけど、櫂翔に冷たい目で見られたら、生きていけない…。
呆然としていると、ふわっと抱き締められた。
櫂翔の腕だとすぐわかり、さらに涙が溢れてきた。
「李遠…そんなに泣くな。」
櫂翔はそう囁くと、さらにギュッと抱き締めた。
「…櫂…翔…」
涙を流しながら言えば、優しく返事をしてくれた。
「…離れて…行かないで…。」
「李遠…何があっても離してやらねぇから安心しろ。お前は綺麗だ。」
そう言う櫂翔に首を振る。
「…わ…私は…汚れてる…。あいつに…されたから…。私に…触ってたら…櫂翔まで…穢れちゃう…。…あの人達が…言ったのは…本当の事…。」
「…李遠…」
「…でも…私は…櫂翔といたい…。ただ…側に…いたいだけ…なのに…。何で…皆…邪魔するの…。」
櫂翔に抱き締められながら、思っている事を口にした。
「李遠…お前は綺麗だ。汚れてなんかいない。俺が綺麗にしてやるって言っただろ?…もう考えるな。」
「…櫂翔…」
「ほら側に居てやるから寝ろ。」
そう言われベッドに入れられた。
「…やっ!…いやぁ…寝たら櫂翔が居なくなっちゃう!」
「大丈夫だ。俺はお前から離れないから…。」
櫂翔に何を言われても、置いて行かれそうな感覚に泣きじゃくっていると、櫂翔は優しくキスをしてくれた。
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