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その日は有力な情報も出て来なく、街で暴れてから家に帰った。
家に帰れば銘愛がおかえりと言ってくれた。
イラつきが収まらない俺は、そのまま銘愛を抱き締めると、銘愛は不思議そうに言った。
「熾遠?どうしたの?」
「…何で…李遠ばっかり…。」
「熾遠?李遠ちゃんに何かあったの?」
「学校でいろいろ言われたらしい…。悩み過ぎて、過呼吸にもなった…。俺が…あの時李遠を連れて出てれば…。」
弱々しく呟けば銘愛が言う。
「熾遠しっかりして!!櫂翔も動いてるんでしょ?それに過去はどうする事も出来ない。今は側にいるんだから、守ってあげればいいの。…弱ってる熾遠なんて見たくないわ?」
銘愛はそう言うと、俺にキスをしてきた。
「大丈夫。熾遠と櫂翔なら必ず李遠ちゃんを守れる。自信をもって?」
そう言う銘愛を抱き上げ、ベッドに運ぶ。
いきなりの俺の行動に銘愛が目を見開く。
「ふぇ?熾遠??」
「…銘愛…抱いていい?」
「えっ?何でいきなり?」
「銘愛の言葉に元気出たから。」
そう言いながら銘愛を抱いた。
情事が終わり、疲れて眠る銘愛を抱き締め俺も寝た。
…朝…銘愛に起こされ学校の準備をして家を出る。
銘愛を学校まで送ってから、俺も学校に向かう。
学校に着くと、屋上に行き、昨日の報告をさせようと、チームの奴らを呼び出した。
話を聞くと、やっぱり有力な情報がなく、イライラしながら柵を殴る。
「…てめぇら…何調べてやがった…。俺は、目の前に連れてこいって言ったんだよ…。」
「でも…熾遠さん…」
「あ"あ"?なんだ…」
「だ…誰かは突き止められてません…。」
怒る俺に怯えながら報告をしてきた1年。
「それを探して来いつってんだよ!てめぇらの顔は飾りか!!そこらの女たらし込んで聞いてこいや!!」
「…そ…そんな…」
「うるせぇ!今すぐ行け!!」
理不尽に言う俺に全員が困惑するなか、櫂翔の声が聞こえた。
「落ち着け熾遠。」
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