五章

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その日は有力な情報も出て来なく、街で暴れてから家に帰った。 家に帰れば銘愛がおかえりと言ってくれた。 イラつきが収まらない俺は、そのまま銘愛を抱き締めると、銘愛は不思議そうに言った。 「熾遠?どうしたの?」 「…何で…李遠ばっかり…。」 「熾遠?李遠ちゃんに何かあったの?」 「学校でいろいろ言われたらしい…。悩み過ぎて、過呼吸にもなった…。俺が…あの時李遠を連れて出てれば…。」 弱々しく呟けば銘愛が言う。 「熾遠しっかりして!!櫂翔も動いてるんでしょ?それに過去はどうする事も出来ない。今は側にいるんだから、守ってあげればいいの。…弱ってる熾遠なんて見たくないわ?」 銘愛はそう言うと、俺にキスをしてきた。 「大丈夫。熾遠と櫂翔なら必ず李遠ちゃんを守れる。自信をもって?」 そう言う銘愛を抱き上げ、ベッドに運ぶ。 いきなりの俺の行動に銘愛が目を見開く。 「ふぇ?熾遠??」 「…銘愛…抱いていい?」 「えっ?何でいきなり?」 「銘愛の言葉に元気出たから。」 そう言いながら銘愛を抱いた。 情事が終わり、疲れて眠る銘愛を抱き締め俺も寝た。 …朝…銘愛に起こされ学校の準備をして家を出る。 銘愛を学校まで送ってから、俺も学校に向かう。 学校に着くと、屋上に行き、昨日の報告をさせようと、チームの奴らを呼び出した。 話を聞くと、やっぱり有力な情報がなく、イライラしながら柵を殴る。 「…てめぇら…何調べてやがった…。俺は、目の前に連れてこいって言ったんだよ…。」 「でも…熾遠さん…」 「あ"あ"?なんだ…」 「だ…誰かは突き止められてません…。」 怒る俺に怯えながら報告をしてきた1年。 「それを探して来いつってんだよ!てめぇらの顔は飾りか!!そこらの女たらし込んで聞いてこいや!!」 「…そ…そんな…」 「うるせぇ!今すぐ行け!!」 理不尽に言う俺に全員が困惑するなか、櫂翔の声が聞こえた。 「落ち着け熾遠。」
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