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入口から櫂翔が入ってきた。
「…櫂翔…李遠は?」
「教室に送ってきた。それより…お前ら悪かったな。」
「いえ…総長…李遠さんは大丈夫ですか?」
「あぁ今はな。とにかく早く探し出せ。それと、同時に李遠の行動にも気を配れ。だいたい李遠が一人で行動してる時に何かされてるんだ。陰から見てたら誰がリーダー格かすぐ解るだろ。」
「「はい!」」
そう返事をすると、全員屋上から出ていった。
屋上には俺、櫂翔、侑哉だけ残った。
「櫂翔、熾遠これ見てみろよ…」
ひたすらノートパソコンを操作していた侑哉が言った。
パソコンを覗き込むと、李遠の情報が出ていた。
「…なんだ…これ…」
そこには従兄弟に抱かれたとか、blue moonに身体で取り入った…獅童のパーティーに無理矢理押し掛けた…などデタラメな情報が書かれていた。
「これはギャルサイトだよ。誰かを陥れる為に作られてるサイト。ただ…情報源が何処か探るのに、昨日からしてるんだけど、情報が多すぎて行き当たらないんだ。」
そう悔しそうに言う侑哉に櫂翔が言った。
「侑哉はその情報源を探しだして潰せ。」
「わかった。」
侑哉は返事をすると、またパソコンに向かった。
「熾遠…鬼神はどうだ?」
「まだ何にも情報がないな。」
「…そうか…。とりあえず…今は李遠が先だ。李遠に言った奴は見せしめにしてやる…。」
「あぁ。」
櫂翔に返事をして、早く李遠を安心させてやりたい。…そう思った。
熾遠side end
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