五章

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全員を地面に沈め、残るはリーダー格のギャルだけになっていた。 驚いているギャルを前に言った。 「先に手を出したのは貴女たちだから…。それから…もう私に関わらないで…。」 そう言い殴ろうとすると、パシッと誰かに手を止められた。 そいつを見ると…涼…だった。 「久しぶりだなぁ。李遠?」 ガタガタと身体が震える。 「な…何で…ここに…」 「何で?お前を迎えに来たんだよ。俺のオモチャをな…」 「…わ…私は…あんたのオモチャじゃない…。」 「俺から逃げれると思ってんのか?」 そう言われ、ヤバいと思い、震える身体を必死に支えながら、走り出す。 「逃がすな!」 涼の声に、周りから男達がゾロゾロと出てきた。 何人か殴りながら進み、ついに捕まりそうになった時、私を掴んだ男は目の前からいなくなってた。 「い~ちゃん大丈夫?」 「…葵…」 「ほら立って。ここは抑えるから、櫂翔さんの所に行って!」 そう言う葵に立ち上がらせられ、私は更衣室に携帯を取りに走った。 更衣室につき、すぐに携帯を開き櫂翔に電話をする。 〈どうした?〉 「櫂翔…涼が…来た…。」 〈李遠今何処だ?〉 「更衣室…櫂翔…助けて…。」 〈すぐ行く。動くなよ?〉 そう言う櫂翔に返事をしようとすると、後ろから誰かに殴られ気を遠くなって行った。 意識を失う直前、殴った人の声を聞いた気がした…。 〈李遠?李遠!?〉 「やぁblue moon総長さん久しぶり。」 〈てめぇ…誰だ!李遠をどうする気だ?〉 「俺は何もしないよ。涼さんは解らないけどね?」 〈李遠に手を出したら許さねぇからな!〉 「クスクス。じゃあ早く助けに来なよ?見つけられるといいね?」 そう言い、携帯を投げられた。 そのまま誰かに担がれ意識を失った。
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