五章

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溜まり場に行き、李遠の情報を集めた。 2時間ぐらいたった頃、葵から連絡が入った。 「わかったか?」 〈はい。県境の廃ビルです。俺はこのまま向かいます。〉 「あぁ。俺達もすぐでる。」 葵との電話を切って立ち上がる。 「熾遠、県境の廃ビルだ。行くぞ!」 「あぁ。侑哉と半分は残れ。」 メンバーを半分連れ県境に向かう車の中で、魁さんに連絡を入れた。 《はい。》 「魁さん。櫂翔です。」 《あぁ。どうした?》 「李遠が鬼神に拐われました。県境の廃ビルに隠れてるらしいので、もしかしたらそっちに入るかもしれません。」 《わかった。櫂翔、お前たちだけで大丈夫だな?》 「はい。問題があれば、また連絡します。」 《わかった。》 電話を終わらせ、携帯を閉じると、熾遠が言った。 「飛ばすぞ?」 「あぁ。急げ!」 熾遠はかなり飛ばし、普通なら1時間かかる道を30分足らずで来た。 ちょうど葵もつき、近くから中を伺えば、人が出入りしていた。 「…行くぞ…」 そう言いビルに近寄り、見張りをなぎ倒し中に入った。 中には涼はいなく、魁さんから聞いていた双子がいた。 「おっ。早かったなぁ。今、涼さんがお楽しみ中だから、俺達が相手してやるよ。」 そう言う奴らを睨んでいると、周りから男達が出てきた。 俺は無言のまま手を上げ、降り下ろしたのを合図に、うちのメンバーが走り出した。
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