五章

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私は目が覚めると質素な部屋にいた。 状況が判断できず思い出そうとした時、声が聞こえた。 「やっと目覚めたか。」 ビクッとして声の方を見れば、男の人がいた。 「…だれ?」 「クスクス。俺の事より自分の心配したら?」 そう言われ手を動かそうとしたら、ガチャっと金属音がした。 見てみると柱に手錠で縛りつけられていた。 「クスクス。状況がわかった?」 そう笑う男を見ながら、手を外そうとガチャガチャしていると、嫌な声が聞こえた。 「龍我、李遠おきたのか?」 ドアから涼が入ってきた。 「あぁ涼さん。状況が解らなかったみたいだよ?」 「そうか。お前は部屋から出てろ。」 「はいはい。ごゆっくり。」 そう言いながら男は出ていき、涼が近寄ってきた。 「李遠…。」 そう言いながら、涼は私に触れてきたから咄嗟に叫んだ。 「触らないで!!」 その瞬間、頬に痛みが走り叩かれた事がわかった。 「誰に口聞いてやがる。オモチャのくせに反抗すんな。」 オモチャと言われ、身体が震えてきた。 「…オモチャじゃ…ない…」 「お前は俺の物だ。逆らうな。」 そう言いながら制服を破られた。 「っ!やだ!!」 動かない手を何とか動かそうとガチャガチャとした。 「クックックッ。俺が李遠とヤるのが早いか奴らがお前を助けに来るのが早いか、どっちだろうな?」 「櫂翔達が早いに決まってる!!」 「黙れ!奴らがここに着くまでには時間がある。それまでお前が耐えきれたら解放してやるよ。」 そう言いキスされた。 口に何かが入り、飲み込まされた。
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