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身体の痛さに目を覚ました。
「…ん…」
「起きたか李遠?」
目を開ければ、櫂翔に抱き締められてた。
「…櫂翔?」
「おはよう。身体は大丈夫か?」
そう聞かれ考えて返事をした。
「…ちょっと…痛い…」
「クスクス。そうだろうな。」
「…何で?」
「覚えてないのか?」
そう言われ昨日の事を思い出す。
「…あ…涼が…」
涼が来たことを思いだし、身体が震えてきた。
すかさず櫂翔が抱き締めてくれる。
「李遠大丈夫だ。涼は逃げた…。」
「…あ…あ……涼に……やぁ…いやぁ……櫂…翔!…やぁ~…」
思いだし取り乱す私に櫂翔はキスをした。
「落ち着け李遠。涼はいない。お前を抱いてるのは俺だ。」
「…櫂翔……かい…と…」
抱き締められた櫂翔の温もりに、だんだん落ち着いてくる。
私が落ち着いた頃、櫂翔が話始めた。
「李遠大丈夫か?昨日の事話すぞ?」
ギュッと櫂翔に掴まり頷いた。
「お前は涼に拐われて媚薬を飲まされてたんだ。」
「…媚薬…って…なに?」
「ん?ヤりたくなるクスリ。
で、お前は俺が助けた後にそのクスリが効いてきて、俺がお前を抱いた。だから身体が痛いんだ。」
「…あっ…あの時…」
「飲まされた記憶はあるのか?」
キスされた事を思いだし、涙がながれた。
「…うん…。キスされて…何かを飲み込まされた…。」
「泣くな李遠。」
「だって…キス…された…。気持ち悪くて…。身体を触られた時も…気持ち悪くて…ずっと…櫂翔を呼んでた…。」
「あぁ。ちゃんと聞こえた。お前が呼んだから俺が間に合ったんだ…。」
そう言う櫂翔に抱きついた。
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