五章

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身体の痛さに目を覚ました。 「…ん…」 「起きたか李遠?」 目を開ければ、櫂翔に抱き締められてた。 「…櫂翔?」 「おはよう。身体は大丈夫か?」 そう聞かれ考えて返事をした。 「…ちょっと…痛い…」 「クスクス。そうだろうな。」 「…何で?」 「覚えてないのか?」 そう言われ昨日の事を思い出す。 「…あ…涼が…」 涼が来たことを思いだし、身体が震えてきた。 すかさず櫂翔が抱き締めてくれる。 「李遠大丈夫だ。涼は逃げた…。」 「…あ…あ……涼に……やぁ…いやぁ……櫂…翔!…やぁ~…」 思いだし取り乱す私に櫂翔はキスをした。 「落ち着け李遠。涼はいない。お前を抱いてるのは俺だ。」 「…櫂翔……かい…と…」 抱き締められた櫂翔の温もりに、だんだん落ち着いてくる。 私が落ち着いた頃、櫂翔が話始めた。 「李遠大丈夫か?昨日の事話すぞ?」 ギュッと櫂翔に掴まり頷いた。 「お前は涼に拐われて媚薬を飲まされてたんだ。」 「…媚薬…って…なに?」 「ん?ヤりたくなるクスリ。 で、お前は俺が助けた後にそのクスリが効いてきて、俺がお前を抱いた。だから身体が痛いんだ。」 「…あっ…あの時…」 「飲まされた記憶はあるのか?」 キスされた事を思いだし、涙がながれた。 「…うん…。キスされて…何かを飲み込まされた…。」 「泣くな李遠。」 「だって…キス…された…。気持ち悪くて…。身体を触られた時も…気持ち悪くて…ずっと…櫂翔を呼んでた…。」 「あぁ。ちゃんと聞こえた。お前が呼んだから俺が間に合ったんだ…。」 そう言う櫂翔に抱きついた。
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