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そんな私を櫂翔はタバコを吸いながら抱き締めてくれていた。
タバコを吸いながら抱き締めてくれていた櫂翔は、タバコを消し私の顎に手をあて上を向かすと、キスが落ちてきた。
「どうしたんだ?」
「ううん。抱きつきたかっただけ。急にゴメンね?」
そう言いながら身体を離せば、櫂翔に笑いながら抱き寄せられた。
「クスッ。李遠は可愛いな。」
「…え?可愛くないでしょ?」
「いや可愛いぞ。鈍感な所も、熱が出て甘えるのも、薬を飲むたび涙ぐむのもな。」
「なっ!…そんな事ないもん。」
「クスクス。他の男の前では、そんな事するなよ?お前の全ては俺のだからな。」
笑いながら言う櫂翔に、顔を赤くしながら答えた。
「…しないし出来ないよ。櫂翔だから、甘えれるの。私はもう櫂翔無しじゃ、きっと生きていけない。あの地獄から救ってくれた。今も櫂翔がいるから平気でいられるんだよ。だから…離れて行かないでね?櫂翔がいなくなっちゃったら…」
私は思っている事をそのまま伝えていると、櫂翔は笑いながらまたキスをしてきた。
「李遠…俺はお前が嫌だと言っても離してやらないし、俺から離れる事もないから安心しろ。お前は俺が一生側にいて護るんだからな。」
「…うん!」
嬉しくなり笑顔で返事をした。
「さて…飯食うか。」
「櫂翔何食べたい?」
「ん?李遠。」
「えっ!?ちが…食べ物だよ!!」
櫂翔の答えに真っ赤になりながら言った。
「クスクス。食べに行くぞ。まぁ…李遠は怪我が治ったら食べるさ。」
「…もう…」
櫂翔は何処までが本気かたまに解らなくなるから困る。
そう思いながら、櫂翔から離れて出かける支度を始めた。
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