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銘ちゃんと話しながら櫂翔の所に戻ると、すでに熾遠が座っていた。
櫂翔の横に私が座ると、銘ちゃんはメニューを見始めた。
「李遠大丈夫か?」
「うん。でも熾遠?なんで来たの?」
「ん?銘愛が李遠を心配してたから。」
「あぁ…なるほど。」
話をしていると、私と櫂翔が頼んだ物が来た。
熾遠達は、その次いでに注文をしていたから、温かい内にドリアを食べ始めた。
「李遠も食欲出てきたなら大丈夫だな。」
「うん。本当に心配させてゴメンね?」
「あぁ。頼むから無茶するな。櫂翔がキレたら押さえるのが大変だからな。」
そう言われ、あの時の事を思い出した。
「あの時、櫂翔を誰が止めたんだっけ?」
「覚えてないのか?」
「ん~?首にナイフ当てられた所までは、ハッキリ覚えてるんだけど…」
そう言うと、櫂翔と熾遠は複雑そうな顔をしながら私を見て、熾遠が話してくれた。
「俺が駆けつけた時、李遠は呆然としてたもんな。俺が李遠の止血をして、声をかけても反応が薄くてな、李遠の視線の先にはキレた櫂翔がいた。殺しそうな勢いだったから、俺達5人ぐらいで押さえつけた。その時に李遠が櫂翔を呼んで、櫂翔が正気に戻ったんだ。」
「そっかぁ。そんな事があったんだ。」
他人事の様に呟けば、熾遠に呆れたように言われた。
「お前なぁ…。まぁ…しかしよく櫂翔があれだけで正気に戻ってくれたよ。」
「あぁ。李遠の声が聞こえたからな。じゃなきゃ、殺してたな。李遠に手を出したんだから、当然だろ。」
熾遠の言葉に櫂翔は平然と言った。
そんな話をしながら、ご飯を食べて熾遠達とわかれ、家に帰った。
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