六章

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櫂翔に手を引かれ中に入れば、また中にいたメンバーに凝視された。 怖くなりギュッと櫂翔の手を握ると、解ってくれたのか、肩を抱かれながら階段を上がった。 櫂翔の温もりに安心しながら二階まで来ると、ドアがたくさんあり、一番奥の部屋に前を歩いていた綾さんが飛び込んだ。 部屋に入ると倉庫の中とは思えない様な部屋が広がっていた。 広い部屋の中心には、blue moonの溜まり場にある様なテーブルがあり、それを囲むようにソファーが置いてあった。 魁さんが白いソファーに座り、朔矢さんと颯矢さんも黒いソファーに腰掛けていた。 綾さんは魁さんの隣にニコニコしながら座っていて、朔矢さん達の隣にも綺麗な人が座っていた。 …すごい部屋… そう思いながら呆然としていると、櫂翔に呼ばれた。 「李遠?」 「あっ…ごめん。何か倉庫の中とは思えなくて…」 そう答えると後ろから、銘ちゃんの声が聞こえた。 「びっくりするよね?blue moonとは違うから。」 「わっ。銘ちゃん!!来てたんだ。」 急に声を掛けられたから、びっくりしながら振り向けば、綺麗な女の人と部屋に入ってきた。 「うん。李遠ちゃん達より少し早く着いたから、下で話してたの。」 銘ちゃんと話していると、いつの間にか櫂翔はソファーに座っていた。 『李遠、銘愛、綺羅、とりあえず座れ。』 魁さんに言われ櫂翔の横に座る。 『李遠、怪我は大丈夫なのか?』 「はい。ご心配お掛けしました。」 『いや。沙綾が心配してたからな。』 魁さんはそう言うと、綾さんの頭を撫でていた。 『まぁ、お前らは休みを満喫してろ。もう少ししたら、連合の奴らも来るから待ってろ。』 魁さんがそう言うと、綾さんが話し出した。
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