一章

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携帯のアラームがなり目を覚ます。 ボーとする頭で、昨日そのまま寝てしまった事を思い出す。 まだ痛む身体を引き摺りながら、シャワーを浴び、制服に着替え家を飛び出した。 少し早めに家を出たので、公園に寄りベンチに座り考えた。 …どうして熾遠は帰って来ないの? …熾遠は…私が邪魔になったのかな…? ボーと考えてると学校に向かわないといけない時間になり、トボトボと学校に向かう。 学校につき、教室に入るとすでに葵が来ていた。 「い~ちゃん。おはよう。」 「おはよ葵。」 挨拶をして、席についた。 「あっ!い~ちゃん。熾遠さんが今度クラスに会いに来るって言ってたよ。」 「そう…ありがとう。」 葵と話していると、担任が入ってきて、HRが始まる。 先生は出席だけ取ると、さっさと教室を出ていった。 担任が居なくなると、葵が話しかけてきた。 「い~ちゃん。サボらない?」 そう言われたが、昨日殴られた所が痛く、動きたくなかったから断った。 「教室にいる。」 「そぅ?じゃあお昼は一緒に食べよ?」 「わかった。」 そう約束すると葵は教室から出ていった。 葵が居なくなると、ギャル達の愚痴が聞こえてきた。 「何あの子?葵くんの誘いを断るなんて!」 「ちょっと葵さんに優しくされたからって調子に乗ってるよね?」 「え~。葵さんに遊ばれてるだけでしょ?」 そんな会話を耳にしながら、机に顔を伏せ寝る体制に入った。
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