六章

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お昼を食べ終わると、皆で溜まり場に戻った。 溜まり場に着くと、やっぱりジッと見られたので、櫂翔の手をギュッと握りながら歩いた。 最初に通された部屋に皆で行き、ソファーで寛ぎながら話をしていると、男の人が入ってきた。 「ただいま。あれ?櫂翔着いてたのか?」 「あぁ。だいぶ前にな。」 仲良さそうに話す男の人は、話しながら綺羅さんの隣に座っていた。 櫂翔の服を少し引っ張り聞いてみる。 「櫂翔?」 「ん?」 「あの人は?」 聞いていると男の人が話しかけてきた。 「あれ…?もしかして俺の事?」 そう言う声にコクンと頷く。 「えっ!?知らないの??」 「あの…初めて会いますよね?」 ここにいるって事は、宝龍なんだろうけど、知らないものは知らない。 「…初めてだけど…」 何で不思議そうな顔をしているのか解らなくて櫂翔を見た。 「クスクス。あれは宝龍の副総長の蓮だ。」 「…ふぅん。はじめまして。熾遠の妹の李遠です。」 少しここのメンバーにも慣れてきた私は、あまり興味がなかったので淡々と言うと更に驚かれた。 「あ…はじめまして。って熾遠の妹!?」 「あぁ。ちなみに俺の女。」 私の代わりに櫂翔が答えた。 「えっと…李遠ちゃん?」 「…はい?」 「俺の事知らないの?」 「知りません。初めて会った人を知ってたら怖いですよ」 櫂翔達に言った様に言えば、皆笑いだした。 滅多に笑わなそうな、櫂翔、魁さんまでフッと笑った。 蓮さんはキョトンとしながら私を見ていたから、私は櫂翔を見ながら聞いた。 「櫂翔?」 「フッ。蓮も一応有名なんだけどな?」 「おい櫂翔!?一応ってなんだ?」 『クスクス。お兄ちゃんもまだまだね?』 一応と言った櫂翔に蓮さんは叫びながら聞いていると月さんが話した。 「え?月さんのお兄ちゃん?」 『そうだよ。』 「へぇ~?」 そう話していると、葵が笑いながら言った。
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