六章

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外が暗くなり始めた頃、綾さんの携帯がなった。 しばらく話して綾さんは電話を切ると皆に言った。 『あのね?瑠榎にぃ達が一緒にご飯行くから来いって。』 『あぁ。どこだ?』 『いつもの焼肉屋さん。皆いい?』 綾さんは皆に聞くと、皆頷いたと同時に葵が綾さんに聞いた。 「綾さぁん。瑠依さんも来ますかぁ?」 『うん。紅葉ねぇも来るって。』 「わぁい!瑠依さんに会える~!!」 ハイテンションの葵を見ながら、皆立ち上がり部屋から出ていった。 私も櫂翔に手を引かれながら外に出ると、いつもの車が止まっていてそれに乗り込んだ。 車はしばらく走ると、繁華街に来ていて高そうな焼肉屋さんの前に止まった。 「…うわぁ。高そう…」 外観を見てついつい呟いていると、隣で櫂翔がクスクス笑っていた。 「李遠、遠慮せずに食べろよ?」 「…うん。…こんな高そうなお店初めてきた…」 そう話しながら、皆と店の中に入ると個室に通され、中にはすでに瑠榎さんと妃那ねぇがいた。 『李遠~!元気だった?』 「うん。妃那ねぇ、瑠榎さん久しぶり。」 妃那ねぇと話しながら、瑠榎さんにも挨拶した。 『おぅ櫂翔、李遠ちゃん、葵。』 「瑠榎さぁん!」 葵はまた犬みたいに瑠榎さんに駆け寄っていった。 『あれ?瑠榎にぃ?瑠依にぃ達は?』 綾さんは周りを見渡しながら聞いた。 『あぁ。もう来るだろ。とりあえず座って飲み物決めてろよ?』 『うん。』 綾さんと瑠榎さんの話を聞きながら、櫂翔の横に座ると、メニューを開いてくれたから、どれにしようか悩んでいると、また扉が開いた。
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