六章

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『わりぃ。遅れた。』 『お待たせ。あっ銘愛来てたのね?』 瑠榎さん似の男の人と綺麗な女の人が入ってきた。 「瑠依さん、紅葉さん、お久しぶりです。」 『おぅ。久しぶりだな。隣の子はお前の女か?』 「はい。李遠です。 李遠、瑠依さんと紅葉さんだ。」 「初めまして。李遠です。」 櫂翔に紹介され、ペコリと頭を下げた…と同時に紅葉さんに抱きつかれた。 『可愛い~!櫂翔には勿体ないわね?よろしく李遠ちゃん?』 「あ…はい。」 抱きつかれて困惑しながら返事をすると、妃那ねぇが紅葉さんに言った。 『紅葉…李遠が困ってるわよ?』 「えっと…妃那ねぇ大丈夫だよ?」 『何?妃那ったら綾達みたいに呼ばせてるの?』 『だって李遠は熾遠の妹だからね。それに…チーム関係じゃないからいいじゃない。』 『ズルいよ妃那!李遠ちゃん、私は紅葉ねぇって呼んで?』 「はい。」 ニコッと笑いながら言えば、妃那ねぇにも抱きつかれた。 『妃那、紅葉、離してやれ。とりあえず食うぞ。』 魁さんに言われ、二人は離してくれた。 妃那ねぇ達が席に着いたのを見て、蓮が店員を呼び注文をした。 しばらくすると、肉などが運ばれてきて、皆で乾杯をしてから焼きだした。 お肉はやっぱり高級なのか美味しく、いつも以上に食べれていた。 自分ではかなり食べたと思っていたが、実際はそんなに食べてなかったらしく、妃那ねぇに言われた。 『李遠?もういいの?』 「うん。美味しくて食べ過ぎちゃった。」 『李遠は細いんだからもっと食べないとダメよ?』 「細くないよ?最近怪我して動いてなかったから、少し太った感じがするし…」 『全然細いわよ!で?どうして怪我してたの?』 「自分で刺しちゃったの。」 そう妃那ねぇと話していると、櫂翔と銘ちゃん以外は不思議そうな顔をしていた。
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