六章

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皆が湯船に浸かっても、まだまだ広くゆったりとしていた。 そんな中、月さんが話し出した。 『それにしても広いね?何かホテルのスイートルームみたい。』 『確かに…。良いとこ見付けたわね?』 『このマンション…あきくんのだから…。』 『『なるほど。』』 綾さん達が話す中、ボケーと浸かっていた私に急に話をふられた。 『李遠のとこは?どんな部屋?』 「えっ?家ですか?お風呂は普通のですよ。」 『お風呂は…って、じゃあ部屋は?』 「えっと…部屋数はあんまり変わらないと思うけど…」 『さすが櫂翔くんだね?やっぱり行ってみたい。』 「いつでもどうぞ。」 ニッコリ笑いながら話していると、綾さんが気付いたように言った。 『ねぇ李遠ちゃん?』 「なんですか綾さん?」 『櫂翔くんって何時も別れるときキスするの?』 そう言われ、さっきの事を思いだし顔が赤くなっていった。 「えっと…寝起きとかは…。学校じゃしないし…。」 赤くなりながら答えると、みぃさんが笑い出した。 『クスクス。魁さんみたいね?それに…李遠かなり愛されてるわね?キスマークついてるよ?』 みぃさんに指差された所を見れば、綺麗にキスマークがついていた。 …いつの間に…。 そう思いながら恥ずかしくなり、皆の顔が見れず視線を反らした。 しばらく他愛ない話をして、お風呂から上がりリビングに行くと、さっきまでなかったお菓子が拡がっていた。 『あれ?これどうしたの?』 みぃさんが紅葉ねぇに聞けば笑いながら言われた。 『瑠依達に持ってきて貰ったの。私達の着替えと一緒にね?』 『そうなんだ。』 『さて…次は私達が入ってくるわね?』 紅葉ねぇはそう言うと、妃那ねぇ、銘ちゃんと一緒にお風呂場に消えていった。
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