六章

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『…そう。綾達のマンション。…うん。…バレないようにお願いね?』 妃那ねぇは携帯を閉じながら、私達を見た。 『んじゃ皆着替えよ?』 「「え?」」 妃那ねぇの言葉に綾さん、みぃさん、月さん、紅葉さんは頷き着替え始めたが、私と銘ちゃんは解らなくキョトンとしていた。 『李遠、銘愛、夜の散歩に連れていってあげる。』 とりあえず意味は解らなかったが、着替えて準備が終わった頃、櫂翔からメールが入った。 〔今から出る。海まで流してくる。〕 〔気を付けて、行ってきてね。〕 メールを返し、携帯を閉じると同時に紅葉ねぇに聞かれた。 『櫂翔でるって?』 「うん。海まで行くって。」 『そっ。とりあえず魁達を見送りますか。』 そう言いながら、皆でベランダに出ると、バイクの音が聞こえてきた。 「あ…熾遠がいる…」 「えっ?銘ちゃん解るの?」 「うん。熾遠のバイクの音がする。」 話しながら見ていると、バイクに跨がった皆が手を降りながら通りすぎて行った。 『やっぱり瑠榎達も走ってたわね。』 『さて…行きますか。』 妃那ねぇと紅葉ねぇは先に部屋から出ていったから、追いかけて外に出ると綺羅さんと数人の人がいた。 『綺羅!急に悪かったわね。』 「大丈夫ですよ。とりあえず妃那さん達のを取りに行きますか?」 『うん。皆適当に後ろ乗りな。』 「李遠ちゃん。おいで?」 綺羅さんに呼ばれ近寄れば、後ろに乗る様に言ってくれ、皆がバイクに乗るとすぐに発進した。
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