六章

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綾さんのマンションから、しばらく走った倉庫みたいな所で妃那ねぇと紅葉ねぇは降り、中に入ってすぐにバイクを押しながら出てきた。 「うわぁ。妃那ねぇ達のバイク綺麗…」 『クスクス。そう?さっ…誰が私達の後ろに乗る?』 『妃那ねぇ乗る!』 『紅葉ねぇ乗る!』 綾さんとみぃさんは今まで乗ってたバイクから飛び降り妃那ねぇ達の方に行った。 『さぁ行くよ?』 紅葉ねぇの言葉に皆が頷き、バイクは走り出した。 夏の夜に乗るバイクは気持ちが良く、綺羅さんの後ろで風を感じていた。 しばらく走ると海が見えてきて、少しはしゃいでいると、急に妃那ねぇ達はバイクを吹かしだした。 その音がまた綺麗で聞いていると、数台のバイクが見えてきた。 少し怖くなり綺羅さんにギュッと掴まると、安心させる様に話しかけてくれた。 「李遠ちゃん大丈夫。あれ魁さん達だから。」 そう言われじっくり見てみると、後ろに葵が見えた。 葵達は驚いた顔をしながら、近くの広場にバイクを止めたから、私達も止めて私は櫂翔に走りに寄った。 「櫂翔!」 「どうした?」 「あのね?櫂翔達が走りに行くって言ってたのを妃那ねぇ達に言ったら、散歩に連れてきてくれたの。」 「そうか。」 そう話していると、妃那ねぇ達もやってきた。 『李遠怖くなかった?』 「うん。楽しかった。」 『ったく。ゴメンな李遠ちゃん?妃那達の我が儘に付き合わせて…』 「瑠榎さん大丈夫ですよ。楽しいから。」 綾さん達が気になり、チラッと見ると魁さん達に少し怒られていた。 銘ちゃんは熾遠と話しながら、こっちに歩いてきていた。 皆でワイワイと騒ぎ、少ししてから帰る事になり、今度はそれぞれの彼氏の後ろに乗って、マンションまで送って貰い、またガールズトークで盛り上がった。
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